いろんなエンジニアリングの分野がありますが, その中でも光学設計は難しいと言われることがあります. 果たして本当にそうでしょうか?
一つ確実なのは特にソフトウェアなどと比べると学習するリソースが様々な意味で限られるため学びづらさのようなものがあるのは感じます. 設計ソフトの値段が高いとか書籍など資料が限られ, どうしてもOJTが中心になりがちなため自分で学習を進めら辛いわけです.
エンジニアの絶対数も少ないためギルド的なコミュニティも規模は小さいです.
光学設計の理論そのものが難解なのか, という点では確かにいろいろ数式が登場するため難しいといえば難しいのでしょうが, そこはどのエンジニアリングの分野も個別のトピックによってピンキリという感じもします. ただ幾何学的なことが苦手な人にとっては難しいのは恐らくそう. 数式が登場するといっても, 難しい数式があるというよりは, 莫大な数式を処理するというのが特徴です. また光学という現象が抽象的なためそこが難しく感じるかもしれません. 高校物理の力学, 波動, 熱, 電磁気で波動が一番苦手だった方も多いと思いますがそういう話です(テストで点が取れるかどうかはまた別).
逆に楽と感じられるかもしれないのは, 特にレンズ設計のように理論の枠組みが幾何光学に限られている場合ほかの分野に比べると技術的な進歩はそこまで早くは無いです. 特にソフトウェアのように日々全く新しいことを学ぶというよりは, 既存の技術を深めるということが重要な気もしますので, そういうのが性に合ってる人には楽なのかもしれないです.